片頭痛予防の新薬登場!
「学校に行けない」、「頭痛で仕事にならない」、、、つらい片頭痛患者さんに朗報です!
片頭痛はかつては血管の収縮と拡張が頭痛の原因と考えられていたため血管に作用する薬剤が治療の主流でした。しかしこれら血管作動性の薬剤は血管を収縮させるため、逆に頭痛が悪化したり動悸や吐き気を伴うなど副作用が多いことも問題でした。しかし現在では片頭痛発作やその前兆となる閃輝暗点、頭痛と共に起こる吐き気や手足のだるさなどの随伴症状、そして光・音・匂いなどへの過敏性は脳深部にある視床下部に始まる異常信号の伝達が原因だと考えられるようになりました。今年新たに日本で発売された片頭痛に対する予防薬は、痛みを司る三叉神経に伝わるこの「異常信号の伝達」を阻害する作用をもっています。今後は視床下部の異常信号そのものを抑える抗てんかん薬をうまく組み合わせることでより根本的で効果的な片頭痛治療が行えるものと考えています。新薬のため薬価が高いことが今後の課題ですが、基本的に月に1回の皮下注射のみであり飲み忘れもなく他の薬との飲み合わせを心配する必要はありません。うまく使えば非常に優れた予防薬となります。お気軽にご相談ください。